「もしもし、〇〇さんのお宅でしょうか?私は、〇〇税務署の個人課税(あるいは法人や資産課税等)〇〇部門の〇〇と申しますが、〇〇さんはいらっしゃいますか?
(私ですが、何か?)
〇〇さんの所得税(あるいは法人税、相続税や消費税等)の調査ということで、〇月〇日にお伺いしてお話を伺いたいのですが、ご都合はいかがでしょうか・・・。
(えっ!!・・・・)」
というように、調査の連絡は突然やってきます。
目次
第一印象は大切
調査官は、このときから、調査対象の納税者の言動の概要について、必要に応じて調査の経過記録として記録していきます。
調査官としては、これからどのような人と対応しなければならないのか、その電話のやり取りから把握しようとしているのですから、お互いに、どのような対応をするのか、第一印象は大切です。
調査時の各場面でどのような対応が望ましいかなど、調査の基本的知識について、次回から順次述べていきます。
税務署の調査を無用に怖がる必要はない
税務署の組織や調査の権限、調査がどのように行われ、終了するのか、どのようなところを調査されるのか、調査にどのように備えるべきなのか、などの概要を理解して適切な対応を行えば、早ければ1日で臨場の調査は終わります。
もちろん、適切な申告や会計処理が行われていれば、何も心配することはありませんが、申告を見直したところで、多少の誤りがあったとしても、その間違いに応じた対応を適切に行えば、調査は短期間で終了します。
あるいは、無申告だった、不正な経理をしていたという方もいるかもしれません。
このようなときは、早期に正しい期限後申告や修正申告をしなければなりませんが、自分でも正しい数字が分からない場合もあるかもしれません。
何も資料が残っていないし復元できない場合は、税務署でも正確な数字を把握し切れない場合があります。こうした場合は、税理士が税務署との間に入って、妥当な数字について交渉する力強い味方となってくれるはずです。
調査の連絡があったときは、自分で最後まで調査対応をしていくと回答しても問題はありませんし、「税理士に相談して日程を折り返し連絡する。」と回答しても、何の問題もありません。
自分の申告に間違いはないと思っていても、調査対応は緊張するものですし精神的な疲労を伴うことと思います。ましてや調査が長引けば仕事に支障が出るかもしれません。調査の時だけでも税理士に関与を依頼することで、一気に肩の荷が軽くなるのではないでしょうか。税理士へ調査立会を依頼することは、調査への一番の対策だと思います。