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インボイス情報(その3)電子帳簿保存法について【クオリティ・ワン】

平素より大変お世話になっております。
税理士法人クオリティ・ワン 税理士 星野でございます。
今回はインボイス情報から『電子帳簿保存法』についてご案内させていただきます。

1 はじめに
令和6年1月1日から全事業者が強制適用ですが,中には無縁の方もいらっしゃいます。
また,ここでは同日に当社が発行した「メルマガ(インボイス)」(その1・その2)を踏まえ,
銀行手数料と交通系ICカードでの交通費の事例をご説明します。

(1)  電子帳簿保存法(電子取引)とは
申告所得税・法人税に関して帳簿・書類を保存する義務のある方が、注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書などに相当する電子データをやりとりした場合には、その電子データ(電子取引データ)を保存しなければなりません。

イ 具体的には
次の7つ が対象となりますので,皆様も何かしら影響があります。

i.    電子メールにより請求書や領収書等のデータ(PDFファイル等)を受領
ii.    インターネットのホームページからダウンロードした請求書や領収書等のデータ(PDFファイル等)又はホームページ上に表示される請求書や領収書等のスクリーンショットを利用
iii.    電子請求書や電子領収書の授受に係るクラウドサービスを利用
iv.    クレジットカードの利用明細データ、交通系ICカードによる支払データ、スマートフォンアプリによる決済データ等を活用したクラウドサービスを利用
v.    特定の取引に係るEDIシステムを利用
vi.    ペーパーレス化されたFAX機能を持つ複合機を利用
vii.    請求書や領収書等のデータをDVD等の記録媒体を介して受領

(2)  事例
ここでは銀行の手数料と交通系ICカードでの交通費を検討します

イ 銀行の手数料について
インターネットバンキングを利用する場合,金融機関によってインボイスの発行方法が異なる上,
インボイスが電子データで明細が発行されることもあります。
インターネットバンキングであっても書面でインボイスが発行される場合は問題ありません。

ロ 交通系ICカードでの交通費について
券売機での切符購入と異なり,Suica等で乗車した場合は履歴の確保が必要です。
なお,履歴方法はETCと同様,次のとおりです。
・WEBでの確認ないし領収書/払戻計算書で発行
・券売機で確認

2 事前準備作業
「正当な理由がない訂正及び削除の防止に関する事務処理の規程」を定めて運用する措置を行う
とされていますが,具体的には次のとおりとなります。

(1) 規定(雛形)を国税庁ホームページからダウンロード
・法人の方はこちらから
・個人の方はこちらから

(2) 索引等の作成
フォルダ内に一定の法則に従ったファイル名(ご自身で分かれば問題ないです。)をつけて保存するなどの方法でご対応ください。
なお,売上金額が5,000万円以下の方については,ファイルの保存をしないで,代わりにいつでも必要な書類がダウンロードできる状態にしていても構いません。 (公共料金の明細書などはこのパターンになろうかと思います。)