インボイス情報(その２) 交通系ICカードでの交通費【クオリティ・ワン】

平素より大変お世話になっております。
税理士法人クオリティ・ワン 税理士　星野でございます。
今回はインボイス情報から『交通系ICカードでの交通費』についてご案内させていただきます。

１　はじめに
インボイス制度が始まって，様々な問題が経費であがってきております。
ここでは問題の交通系ICカードでの交通費についてのみ，言及します。

(1) 　本メルマガの対象者について
本章の対象者は，ごく一部の方で，本則課税で少額特例   及び 非該当（２年前の課税売上高が１億円超の事業者。）の方だけです。 それ以外の方は，特に気にされなくて結構です。

(2) 　交通系ICカードでの交通費

イ問題となる取引形態の検討

(ｲ)　チャージをした場合
この時点では原則経費になりません 。チャージ時は預け金処理をしていた方は，これまで通りです 。
ところで，これまでは当該交通系ICカードを交通費以外に使用しないことを前提に，期首・期末の処理を確実に行えば，チャージ時に経費処理をすることも可能でした 。
ただし，令和５年10月１日（日）以降，交通費における３万円未満の領収書省略は「公共交通機関特例」に限られますので，今後は原則通りの処理をお願いします 。

(ﾛ)　インボイスの確保について
券売機での切符購入と異なり，Suica等で乗車した場合は履歴の確保が必要です。
なお，履歴確保の方法はETCと同様，次のとおりです。
・WEB（アプリを含む）での確認ないし領収書／払戻計算書で発行 （項番ロを参照。）
・券売機で確認

ロ　主要交通系ICカードの履歴確保方法について
本日発行するメルマガ（その３）の電子帳簿保存法も必ずご確認ください。

(ｲ)     Suica
・Suicaアプリで確認
・Walletアプリで確認（iOS系のみ）
・会員メニューサイトで確認
・ マークのついた「自動券売機」「チャージ専用機」「多機能券売機」で確認及び印字（印字可能件数や期間に制限がある。）

(ﾛ)    PASMO
・会員メニューサイトで確認
・モバイルPASMOアプリで確認
・Googleウォレットアプリで確認
・PASMO取扱事業者のモバイル端末対応の券売機で確認及び印字（印字可能件数や期間に制限がある。）