目次
はじめに
税務署から突然「税務調査を実施します」という電話がかかってきたら、誰しもパニックになってしまうものです。
しかし、最初の電話対応一つで、最終的に支払う税金が大きく変わる可能性があると言っても過言ではありません。
今回は、年間130件以上の税務調査に対応する専門税理士の知見をもとに、税務署からの電話に対する正しい初期対応と、絶対にやってはいけないNG行動について詳しく解説します。

1. 税務署からの電話で必ず「メモすべき3つの情報」
突然の電話に焦ってしまい、相手の言うことをただ聞くだけになってしまう人がほとんどです。しかし、まずは冷静になり、手元に以下の3つのポイントを必ずメモしてください。
〇何年分の調査なのか
(通常は3年分ですが、最初から5年分と言われた場合は税務署側が重い問題を掴んでいる可能性があり、逆に1年分の場合はピンポイントで確認したい事項があると推測できます)
〇税務署名と担当調査官の名前
後から税理士に相談する際や、本物の税務署か確認する際に絶対に必要です
〇調査の候補日時と場所
また、近年は税務署を騙ってお金を振り込ませようとする詐欺も発生しています。
税務署が電話口で具体的な金額の振込を要求したり、コンビニのATMへ誘導したりすることは絶対にありません。
怪しいと感じたら一旦電話を切り、公表されている税務署の番号へ確認の電話を入れましょう。
2. 日程はその場で即決せず「一旦保留」が鉄則
調査官は「今週か来週で都合の良い日はありますか?」とスピーディーに日程を決めようとしてきます。
彼らにも多くの案件をこなすノルマや人事異動の時期があるため、できるだけ早く着手したいという思惑があるからです。
しかし、言われるがままに直近の日程で承諾してはいけません。
もし申告内容に不安があり、帳簿の整理や修正申告の準備が必要な場合、その対応には最低でも1ヶ月ほどの期間が必要になります。
そのため、「現在はスケジュールが手元で分からないので、確認して後ほど折り返します」と一旦保留にするのがベストな対応です。
食い下がってくる調査官もいますが、「全く分からないのでお答えできません」と毅然と対応して問題ありません。
3. 余計なことは話さない!電話口でのNGワードとNG行動
「なぜ私が選ばれたのですか?」「去年の補助金や売上のことですか?」などと、自分から理由を探ろうとする質問は絶対に避けてください。
優秀な調査官であれば、こちら側の質問を逆手にとって核心を突く質問をしてくることがあります。
そこで動揺して売上を除外していたことなどをペラペラと話してしまうと、のちに自主的な修正申告と認められず、最も重いペナルティである「重加算税」が課されるリスクが高まります。
また、書類が無いのに見栄を張って「あります」と嘘をつく行為も、隠蔽や仮装とみなされて不利になります。
電話対応は要件のみをスピーディーに済ませ、余計な内情は一切話さずに短時間で切ることを意識してください。
4. 電話を切った後にまずやるべきことと税理士の活用法
電話を切ったら、まずはメモを綺麗に書き直し、かかってきた番号が本物の税務署のものかインターネットなどで確認しましょう。
その上で、自分の申告に少しでも不安がある場合は、すぐに税務調査に強い専門の税理士へ相談することをお勧めします。
顧問税理士がいる場合は、過去のミスも含めてすべて正直に話して味方になってもらいましょう。
税理士の選定から事前の対策ミーティング、そして前日の模擬面接(ロールプレイング)まで含めると、最低でも5時間以上の準備時間を確保しておくのが理想的です。
何も準備せずに当日を迎えるのは、百戦錬磨の調査官に素手で立ち向かうようなものであり、言われるがままに追徴課税を受け入れることになりかねません。
半日有給を取ってでも、しっかりと事前の準備に時間を投資する価値は十分にあります。
おわりに
税務調査の電話は非常に圧力が強く感じられますが、焦ってその場で全てを解決しようとする必要はありません。
「重要な情報をメモする」「日程は保留にする」「余計なことは話さない」という初期対応を徹底し、信頼できる税理士とともに万全の準備を整えて当日を迎えましょう。
事前の正しい防衛策こそが、不必要な税金やペナルティを抑える最大の鍵となります。
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