目次
はじめに
税務署から突然届く「お尋ね」の紙。これを見て「税務調査が来るのでは…」とヒヤッとした経験はありませんか?
年間約5万件の税務調査に対し、お尋ねの発送数はなんと約55万件と10倍近くにのぼります。
実は、お尋ねは税務調査とは異なる「行政指導」の一環であり、届いた時期が「春」か「秋」かによってその性質や危険度は大きく変わるのです。
今回は、年間130件以上の税務調査に対応する専門家が、9割の人が知らない「お尋ね」への最適な対応法を分かりやすく解説します。
今回はこちらの動画を記事にして読みやすくしております。
現在すでに税務署から連絡があり、「どう対応すればいいかわからない」「申告漏れを指摘されそうで不安だ」
という方は、一人で抱え込まず、すぐにご相談ください。

1. 税務署の「お尋ね」とは?税務調査との違い
お尋ねとは、税務署が「申告内容に漏れや間違いがありませんか?」と確認を求めてくる書面のことです。
税務調査には法律上の受忍義務(調査を受ける義務)がありますが、お尋ねはあくまで行政指導であるため、回答に強制力はありません。
「提出しなくても罰則はない」と言う税理士もいますが、無視を決め込むのは非常に危険です。
お尋ねの内容や時期によっては、無視を続けることで本格的な税務調査へ発展してしまうケースがあるからです。
2. 「春のお尋ね」と「秋のお尋ね」の違いと特徴
お尋ねには、届く季節によって明確な毛色の違いがあります。
春のお尋ね:直近の申告に対する「軽微なミス」の指摘
3月の確定申告が終わった直後、春に届くお尋ねの多くは、直前に提出された申告書の目に見える単純なミスが原因です。
〇主な内容:所得区分の誤り(給与所得なのに雑所得に書いている等)、還付振込先口座の記載漏れ、住宅ローン控除の添付書類不足、予定納税額の転記ミスなど。
〇危険度:非常に低いです。これが理由で重い税務調査に発展することはまずありません。記載されている番号に電話をして、不備を修正すればすぐに解決します。
秋のお尋ね:下調べ済みの「税務調査の一歩手前」
夏を過ぎた秋口に届くお尋ねは、税務署側が確信に近い情報を掴んで送っているケースが大半です。
〇主な内容:暗号資産の利益漏れ、扶養控除の重複や適用誤り、不動産登記情報から把握した売却益(譲渡所得)の申告漏れなど。
〇危険度:極めて高いです。税務署はある程度「ここに税金が発生しているはずだ」と狙いを定めています。無視を続けると、何度も督促が来たり、最終的には本格的な税務調査に切り替わったりします。
3. 「無視していい」というネットの噂が危険な理由

YouTubeなどのネット情報では、「お尋ねは無視していい」という一律の意見を見かけることがあります。
その根拠として「お尋ねの発送は『管理部門(1部門)』の仕事であり、実際に税務調査を行う『調査部門(2部門以降)』とはチームが違うから」という理由が挙げられます。
しかし、実際には内容によって調査部門が直接お尋ねの文書を作って送っているケースもあります。
年間55万件もあるためすべての未回答者に連絡がいくわけではありませんが、金額が大きい場合や悪質な場合は、確実にマークされて税務調査へと発展します。
十把一絡げに「無視して大丈夫」と信じ込むのはリスクしかありません。
4. お尋ねの段階で「自主申告」する絶大なメリット

もしお尋ねをきっかけに「確かに申告が漏れていた」と心当たりがあるなら、これはピンチではなく「救いの手紙(大チャンス)」と捉えるべきです。
税務調査が入る前に自ら「修正申告」や「期限後申告」を行うと、課されるペナルティ(加算税)が劇的に軽くなります。
無申告(期限までに申告していなかった)の場合

税務調査を受けてから申告すると、最大15%〜30%の「無申告加算税」がかかりますが、お尋ねの段階で自主的に申告すれば、ペナルティは一律5%まで軽減されます。
過小申告(売上漏れや経費の過大計上など)の場合
税務調査の後だと10%〜15%の「過小申告加算税」がかかります。
しかし、お尋ねの段階(税務署から調査通知の電話が来る前)で修正申告を済ませれば、過小申告加算税はなんと「0(ゼロ)」になります。
さらに、仮に悪質な隠蔽とみなされるような案件であっても、税務調査で40%〜45%の重加算税を課されるリスクに比べ、お尋ねの段階での自主的な修正であれば重加算税を回避できる可能性が極めて高くなります。
おわりに

税務署からのお尋ねが届いたときは、まず落ち着いて内容を確認しましょう。
春の届出であれば簡単な確認だけで済むことが多く、秋の届出で心当たりがあるならば、すぐに自主的な申告を行うことが最大の防御策となります。
もし「自分一人で税務署に連絡する自信がない」「どう回答すればいいか不安だ」という場合は、放置せずに、まずは税務調査の専門家や無料相談を行っている税理士へ相談し、大怪我をする前に解決を図りましょう。
今回はこちらの動画を記事にして読みやすくしております。
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