確定申告

1. 令和6年分所得税の確定申告の提出期間

その年分の確定申告書を提出する期間は、翌年の2月16日から3月15日までと定められています(所得税法120条1項)。

令和6年分の申告期間は、2月17日(月)から3月17日(月)となります。納税が必要な場合は、この期間内に申告書を提出してください。

税金の還付を請求する還付申告書には、提出期間の規定がありません(所得税法122条1項)。

ただし、所得税の納税義務は歴年の終了時点で成立するため(国税通則法15条2項1号)、翌年の1月1日から提出可能です。

還付申告の期限は、請求権の消滅時効である5年間です(国税通則法74条1項)。

例えば、令和7年1月1日から提出可能な令和6年分の還付申告は、令和11年12月31日までに提出する必要があります。

また、以下の点に注意してください。

  • 青色申告特別控除(55万円・65万円)の適用
    • たとえ税額がなくても、期限内(3月17日まで)に申告書を提出する必要があります。
  • 上場株式等の譲渡損失の繰越控除
    • 毎年連続して申告する必要があるため、期限を守ることが重要です。

2. 申告の方法(e-Tax)

(1) e-Taxの概要

e-Taxは、国税に関する各種手続きをインターネット上で電子的に行うシステムです。

平成16年に導入され、令和5年分の所得税申告の約7割がe-Taxを利用しています(国税庁資料)。

主な機能は以下のとおりです。

  1. 申告書の提出(所得税、相続税、贈与税、法人税、地方法人税、消費税、酒税など)
  2. 税金の納付(銀行引落し、クレジットカード払い等)
  3. 申請・届出(電子納税証明書の請求・発行など)

所得税・消費税・贈与税については、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、

金額を入力するだけで税額が自動計算され、申告書の作成・送信が可能です。

この作成コーナーは、パソコンだけでなくスマホでも利用でき、スマホから決算書等を入力して申告することもできます。

(2) e-Taxの受付時間

・申告受付は 2月17日から3月17日まで、ほぼ24時間対応。

月曜0時(日曜24時)~8時はメンテナンス時間(申告不可)。

・確定申告期間中、システム不具合で一時的に利用できない場合があるため、早めの申告が安全。

・申告最終日の締切は 3月17日24時

・ギリギリに送信すると、ネットの混雑により受付時刻が遅れる可能性あり。

・期限を過ぎた場合、正当な理由がない限り期限後申告となるため注意。

訂正申告について e-Taxでは、送信時間が後の申告を正規の申告として扱います。

申告期限内であれば、再送信するだけで修正が可能です。

(3) 申告期限に間に合わない場合

紙の申告書を郵送する場合、消印の日付が 3月17日以前 であれば期限内申告として扱われます。

  • ポスト投函の注意点
    • 最終集荷時間後の投函では、当日消印が押されない可能性あり。
    • 確実に当日消印をもらうには、郵便局の窓口で手続きをする。

税務署の時間外収受箱に投函する方法

申告期限の翌朝、税務署が収受箱内の書類を回収する際に確認。

実務上、この時点で収受箱にあった申告書は 期限内申告 として扱われる。

収受箱の開封時間は税務署によって異なるが、遅くとも 朝7時前後 には開封される。

まとめ

確定申告の期限は厳格に管理されており、ギリギリでの提出はリスクが伴います。

特に、e-Taxのシステムトラブルや回線混雑を考慮し、余裕をもって申告を済ませることが重要です。